水のように癒す娘
「今日もありがとうございます」
透水のような彼女の優しさが心身を潤す。
<命>が出迎えてくれた。いつもと違う彼女の様子に少し驚く。
綺麗に流れる水。癒しの場所だった。
「ゆっくり休んでいってくださいね」
あなたは普段からとっても頑張っています。
ご自分自身を大切にしてあげてくださいね。
少女は手を握る。
「大丈夫、大丈夫ですよ」
少女が笑顔を向ける。
優しく、包みきむような笑顔だった。
俺は自身の体が楽になっていくように思えた。
特に悩みがあったわけではない。
只つかれていたのだ。
休もう、そう思った。
「ゆっくりしていってくださいね」
「あなたが生きてくれている。
それだけで私はうれしいですよ」
「今日も、ありがとうございます」
優しく少女が微笑んだ。
この笑みは変わらない。だからいいのだろう。
普遍の優しさをみた気がした。
彼女は心の底からそう思ってくれているのだろう。
太陽の陽射しのような少女の笑顔が、真情を物語っていた。
陽光に包まれたように、心の奥が暖かくなった気がした。