81話

悠久ノ風 第81話

81話 




百万の軍を薙ぎ払った神風。

国敵を滅ぼす破壊の大奔流。

終わらない終わらない。
侵略軍が砕けていく。

次々と薙ぎ払われる侵略軍。
絶大規模の大破壊。

幾多の絶望を喰らい、数多の絶望を塵殺してきた
魔軍の壊滅であった。

そして――ガルディゲンだけではない。

日本の公軍を攻めていたリュシオンの侵略軍までをも壊滅的な
ダメージを受けていたのだ。

「ありえん…………」

リュシオンの指揮官は神風を前に戦慄する。
日本東の防衛軍を殲滅させたリュシオン。

日本の絶滅は絶対のものだった、そのはずだ。

だが現実はこれだ。

――百万の魔軍が滅尽した。

滅びの風というべきだろう。

それだけではない。リュシオンの神兵も滅ぼされた。
その数は万を超える。

国敵ガルディゲン。
国敵リュシオン。

全てが日本の神風に滅ぼされたのだ。