第17話 炸裂! フンフン乳揉み!!
草薙悠弥は揉んでいた。
「え?」
かけよった少女の――乳を揉んでいた。
「あっ……」
艶がかった呟きがもれる。
草薙の指が、メロンのような乳を食い込み、ぎゅうっと肉に沈んだ
「素晴らしい!!」
草薙悠弥が感嘆する。
そう、激闘の後の草薙は――おっぱいを揉んでいたのだ!!
「あ゛んっ!?……」
ビクンと少女が仰け反る。
むにゅっと草薙が揉む。
目の前にある胸をひたすらに。
大きくそして柔らかい。
そして――
草薙は一人の下忍くノ一に目をつけた。
「うっ!?」
ビクンと下忍くノ一が体を震わせた。
しかし遅かった。
「フンッ!!」
草薙が駆けた。そして無造作に豊満な胸に手を伸ばした。
「ふああぁぁっ!!」
仕留られたようにくノ一は仰け反った。
体の中に何かが入ったかのように、くノ一の肉体に刺激がはしる。
「く、草薙!?」
葉月はひたすらにおっぱいを揉んでいた
「ぇ……」
もまれる少女は呆けている。
風守の危機を救った英雄に駆け寄った。
感謝を伝えて、できる限りのお礼をするつもりだった。
でもこれは違う。なにか違うとかもう些細な問題ではない。
明らかに違う!!なにせ乳揉みである。
(なんで私は風守を助けた人にお礼を言おうとでも怪我をしてるから無事を確かめないと、それでそれでおっぱいを揉まれてすんごく揉まれて―――うん!!)
混乱の呪文をかけられたように、風守の守護者達は混乱していた。
感想は「コイツやべぇ」という事実だった。
そして――
「フウウウウウン!!」
「ふあぁぁっ」
草薙が手に力を入れ、少女がビクンと声をあげる。
だが、その声を一顧だにせず草薙は揉む。だが力は入れすぎない。
相手は痛がってはだめだ。優しくもむのだ。時に大切に扱うべきなのだ。
ぐにゅり、ぶるん、という柔らかい擬音が聞こえてきそうだった。
「うぅぅむ」
草薙は唸った。
大きい!!でかい!!
柔らかく大きなふくらみが本能を刺激する。
陶然とした刺激に頭がゆらぎそうになった。
乳肉に指が沈む。ぎゅうっと擬音が聞こえてきそうだった。
森で揉んだ葉月も相当なものだったが――こちらの乳も相当な迫力を持っていた。
「ななななな、何をやってるんだ草薙ィィィィ。前に私のむむむ…胸を揉んだかと
思えばああぁぁぁ」
前に乳を揉まれた葉月が顔を真っ赤にして叫んだ。
混乱する葉月の思考。行動が破天荒すぎる草薙悠弥にびびった。
そんな葉月を見て草薙が「ふぅー」っと深々と息を吐いた。
「……前の女、か……」
「おいッ!激しく語弊があるぞ!!」
草薙のコメントに葉月ちゃん怒る。
「草薙お兄ちゃん!! やばいでござるよ!!やばいでござるよ!!! ど変態と思われちゃうでござるよ」
「――それもまた良し!!」
堂々と、草薙はそう言った。その言葉に微塵のまよいもない。
「なっ!!」
それもまた良し、そう堂々と応える草薙態度に葉月と早綾は有無をいわさぬ迫力を感じた。
「く、草薙さん!!」
アゲハがオタオタしながらやってきた。
「く、草薙さん。(また)ご乱心してるようですが、一旦お礼をするべきだと
アゲハめは思うのですがぁそのっその」
「アゲハちゃん! かみかみでござるよ」
普段は冷静なアゲハもさすがにあせっている。
後ろに何人かの下忍が控えている。
しかし草薙は次のターゲットに狙いを定めた。
次はアゲハである。
「フンッ!!」
次の瞬間、草薙の力が高まった。
「ひゃんっ」
揉まれていた乳から手を離す。
よくやったと、労うように乳を一撫で。
そしてアゲハを見る。その大きな胸元へ。
さあ行こう、新たな新天地へ。
「フン」
瞬間、草薙が動いた
「な!?」
アゲハがびびった。
「フンフンフンフーーーーン!!」
草薙が駆けぬける。凄まじい早さで。
「ざ、残像が!!」
下忍くノ一達もびびる。
残像を伴うほど駆ける草薙悠弥。
おっぱいもんだから元気いっぱいですといわんばかりだった。
草薙が超高速で接近。
「ふん」
草薙の残像が見えるほどの動き。
「フンフンフンフン!!」
早い早い早い!!
残像を伴い草薙を止めようとする下忍くノ一の手をすりぬける。
草薙が早いのだ。
「早い!?」
アゲハは息を飲んだ。
なんというか異質な速度だった。
「こ、これが変態パワーでござるかぁ!?」
早綾もびびった。先ほどのサジン戦に迫る速さではないか。
「フンフンフンフンっつ!!」
「つ、捕まえられない」
下忍くノ一
草薙の高速移動に戸惑うアゲハの背後に草薙が回り込んだ。
「なっ」
為す術なく背後に回られたアゲハ。
(うそっ……全く見えない)
草薙の速度をアゲハは実感した。できれば別の形で実感したかったと心から思った。
そして――
「フンッ」
「ひゃんっ!」
肉食獣に仕留められた得物の如く、草薙がアゲハに拘束される。
草薙がアゲハの豊満な乳を揉みし抱いていた。
「なななな、なにを草薙さん!?」
アゲハが嬌声をあげた。
「うぅぅぅむ……」
「でかい!!」
「つ、次はアゲハちゃんを揉んでるでござる!? く、草薙お兄ちゃん!! (また)とち狂ったでござるかぁ!?」
「安心しろ、通常運転だ」
「もっと酷いでござるよ!!」
少女の抗議も意に介さず彼は揉んでいた。
「うむ、ラッキースケベだな」
「か、限りなく運の要素ないでござるよ!!故意でござるよ!!」
「運とは己の意志で掴み取るものなのだ!!
なんせムッツリスケベだからな」
「めちゃくちゃオープンスケベでござるよ!!」
必死に早綾はその言葉を出した。
「秘める奥ゆかしさこそ日本の美徳、助平をオープンにするなどのは
日本人の美徳に反する」
「いやいやいやYEAH!! 今現在の草薙殿も中々反しまくってるでござるよ!!」
「アタックスケベとでもいってくれ」
「くっ!その名称はそこはかとない犯罪匂が……」
「攻撃型助平と和風に言い換えてもいい」
「や、やばいでござるよ!! 逮捕されちまう!! こんなの逮捕されちまうでござるよ!!!」
揺らがぬ草薙の姿に早綾がガクガクと震え始める。
その時――
「なにやってんのよあんたはーーーーー!!」
凄まじい怒りの声が聞こえた。
急激に殺気が膨れあがった。
「死ねーーーー日本の恥ーーーーー!!」
彼方から光が放たれる。轟音と共に疾る雷。
「ぬわああぁぁーーーーーー」
直撃。清々しいまでの直撃。
それは狼藉を働きまくっている草薙への裁きの雷の様であった。
まるで裁きの雷。
迅雷一閃。電撃がとんでくる。飛来する雷の一撃が草薙に直撃した!!
「ふおおおおぉぉぉーーーー」
響くK氏の断末魔。乳を揉む狼藉を働く悪代官草薙に向かって文字通り裁きの雷が下ったのだ。
結果、草薙が吹っ飛んだ、思いっきり吹っ飛んだ。
ビターーんと大きな音を立てて草薙が地に打ち付けられる。
「っしゃおらぁぁ!!!」
凛とした声が響いた。宝石のような瞳は苛烈な意志を秘め、均整にとれた全身は太陽を溶かしたように活力に溢れていた。
「これで風守に危害を加える奴をまた一つ、粛・正ぃぃぃ!!」
一人の少女が立っていた。
「ラ、ラム!!」
傷だらけ、満身創痍。
だが怒りの形相で――ラムが立っていた。